日産名車再生クラブ
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とにかく、ひたすら地道にコツコツと
「ボディのフロアやメンバー類の錆が酷くて、これらを再生するのが大変だと思いました」と河合さんはレストアスタート時に感じたという。車両を詳細に見ていくと、ラリーコンピュータが欠品になっていたり、ボンネットピンの穴が追加されていたりと1985年シーズンの仕様と異なっていることが判明し、それらの復元が必要だと判断。さらに「ボディの傷みも1985年最終戦までについたものはそのまま、それ以降で傷んだものは修復するスタンスですが、その見極めが難しいと思いました」というから、2024年度もかなりの困難が予想される事態であったようだ。
それでも、再生の方針として、レースカーはスタート時、ラリー車はゴール時の状態にレストアを行うようにしています。今回のフェアレディZは車内にJAFの競技会証が残っており、最終戦のゼッケン21番の物であることが分かった為、全日本ラリー最終戦ハイランドマスターズにおけるゴール時の仕様で再生することにしました」と、レストアの具体的な方向性が決まった。
「ボディのフロアやメンバー類の錆が酷くて、これらを再生するのが大変だと思いました」と河合さんはレストアスタート時に感じたという。車両を詳細に見ていくと、ラリーコンピュータが欠品になっていたり、ボンネットピンの穴が追加されていたりと1985年シーズンの仕様と異なっていることが判明し、それらの復元が必要だと判断。さらに「ボディの傷みも1985年最終戦までについたものはそのまま、それ以降で傷んだものは修復するスタンスですが、その見極めが難しいと思いました」というから、2024年度もかなりの困難が予想される事態であったようだ。
それでも、再生の方針として、レースカーはスタート時、ラリー車はゴール時の状態にレストアを行うようにしています。今回のフェアレディZは車内にJAFの競技会証が残っており、最終戦のゼッケン21番の物であることが分かった為、全日本ラリー最終戦ハイランドマスターズにおけるゴール時の仕様で再生することにしました」と、レストアの具体的な方向性が決まった。
「ボディのフロアやメンバー類の錆が酷くて、これらを再生するのが大変だと思いました」と河合さんはレストアスタート時に感じたという。車両を詳細に見ていくと、ラリーコンピュータが欠品になっていたり、ボンネットピンの穴が追加されていたりと1985年シーズンの仕様と異なっていることが判明し、それらの復元が必要だと判断。さらに「ボディの傷みも1985年最終戦までについたものはそのまま、それ以降で傷んだものは修復するスタンスですが、その見極めが難しいと思いました」というから、2024年度もかなりの困難が予想される事態であったようだ。
それでも、再生の方針として、レースカーはスタート時、ラリー車はゴール時の状態にレストアを行うようにしています。今回のフェアレディZは車内にJAFの競技会証が残っており、最終戦のゼッケン21番の物であることが分かった為、全日本ラリー最終戦ハイランドマスターズにおけるゴール時の仕様で再生することにしました」と、レストアの具体的な方向性が決まった。
車両をバラし始めると、エンジンは全体的にホコリを被ってくたびれている印象ではあったものの、部品の欠品がないことが安心材料だった。しかし内部は冷却水が入っておらず冷却系統の錆びが酷く、インテークマニホールドに付いているブラインドプラグが錆びで貫通しているくらいだったという。「サンドブラスト、ワイヤーブラシ、針金類を駆使して錆び落としをしました。メタルやピストンリング、インジェクターやガスケット類の純正部品は比較的容易に手に入ったので交換。ただ、例えばスロットルチャンバーの水配管が錆びてボロボロになっていましたが、スロットルチャンバーそのものを交換するのは勿体ないので、腐食箇所だけ切って交換(溶接)したりもしました。エンジンとしては本当にノーマルでシリンダーヘッドの鋳造バリも残っており、吸気排気ポートも手付かずだったので、ポート修正したくなるのをグッと我慢したほどです。組み上げた後の始動時もクランキング一発で掛かりましたし、見た目も綺麗になって良かったです。」と河合さんは笑う。
「……と、始めの頃は余裕だと思っていたのですが、10月中旬にエキゾーストパイプに大穴を発見しました。メインマフラーは揺するとガシャガシャ音がしていたのですが、恐らくタイコとプロテクターの間に挟まった石や砂利だろうと作業を後回しにしました。フロントチューブとセンターチューブの錆び落としが終わり、メインマフラーも挟まっていた石や砂利を取ったのですが、まだガシャガシャと音がする。そこでプロテクターを外したらガッツリ錆びて穴が空いていたのを発見したという訳です。しかも修理の担当者が10月後半から11月中旬まで急遽出張となり、エンジン始動予定週に作業場へ戻ってきたので、それからは怒涛の忙しさで、なんとかエンジン始動に間に合わせることになりました。やはり今回もスルッとは行かなかったですね」と河合さんは振り返ってくれた。
車両をバラし始めると、エンジンは全体的にホコリを被ってくたびれている印象ではあったものの、部品の欠品がないことが安心材料だった。しかし内部は冷却水が入っておらず冷却系統の錆びが酷く、インテークマニホールドに付いているブラインドプラグが錆びで貫通しているくらいだったという。「サンドブラスト、ワイヤーブラシ、針金類を駆使して錆び落としをしました。メタルやピストンリング、インジェクターやガスケット類の純正部品は比較的容易に手に入ったので交換。ただ、例えばスロットルチャンバーの水配管が錆びてボロボロになっていましたが、スロットルチャンバーそのものを交換するのは勿体ないので、腐食箇所だけ切って交換(溶接)したりもしました。エンジンとしては本当にノーマルでシリンダーヘッドの鋳造バリも残っており、吸気排気ポートも手付かずだったので、ポート修正したくなるのをグッと我慢したほどです。組み上げた後の始動時もクランキング一発で掛かりましたし、見た目も綺麗になって良かったです。」と河合さんは笑う。
「……と、始めの頃は余裕だと思っていたのですが、10月中旬にエキゾーストパイプに大穴を発見しました。メインマフラーは揺するとガシャガシャ音がしていたのですが、恐らくタイコとプロテクターの間に挟まった石や砂利だろうと作業を後回しにしました。フロントチューブとセンターチューブの錆び落としが終わり、メインマフラーも挟まっていた石や砂利を取ったのですが、まだガシャガシャと音がする。そこでプロテクターを外したらガッツリ錆びて穴が空いていたのを発見したという訳です。しかも修理の担当者が10月後半から11月中旬まで急遽出張となり、エンジン始動予定週に作業場へ戻ってきたので、それからは怒涛の忙しさで、なんとかエンジン始動に間に合わせることになりました。やはり今回もスルッとは行かなかったですね」と河合さんは振り返ってくれた。
車両をバラし始めると、エンジンは全体的にホコリを被ってくたびれている印象ではあったものの、部品の欠品がないことが安心材料だった。しかし内部は冷却水が入っておらず冷却系統の錆びが酷く、インテークマニホールドに付いているブラインドプラグが錆びで貫通しているくらいだったという。「サンドブラスト、ワイヤーブラシ、針金類を駆使して錆び落としをしました。メタルやピストンリング、インジェクターやガスケット類の純正部品は比較的容易に手に入ったので交換。ただ、例えばスロットルチャンバーの水配管が錆びてボロボロになっていましたが、スロットルチャンバーそのものを交換するのは勿体ないので、腐食箇所だけ切って交換(溶接)したりもしました。エンジンとしては本当にノーマルでシリンダーヘッドの鋳造バリも残っており、吸気排気ポートも手付かずだったので、ポート修正したくなるのをグッと我慢したほどです。組み上げた後の始動時もクランキング一発で掛かりましたし、見た目も綺麗になって良かったです。」と河合さんは笑う。
「……と、始めの頃は余裕だと思っていたのですが、10月中旬にエキゾーストパイプに大穴を発見しました。メインマフラーは揺するとガシャガシャ音がしていたのですが、恐らくタイコとプロテクターの間に挟まった石や砂利だろうと作業を後回しにしました。フロントチューブとセンターチューブの錆び落としが終わり、メインマフラーも挟まっていた石や砂利を取ったのですが、まだガシャガシャと音がする。そこでプロテクターを外したらガッツリ錆びて穴が空いていたのを発見したという訳です。しかも修理の担当者が10月後半から11月中旬まで急遽出張となり、エンジン始動予定週に作業場へ戻ってきたので、それからは怒涛の忙しさで、なんとかエンジン始動に間に合わせることになりました。やはり今回もスルッとは行かなかったですね」と河合さんは振り返ってくれた。
シャシーはアンダーガードや燃料タンクガード、サスペンション等、錆びと泥汚れを落とすのに一苦労。ショックアブソーバーが使えない状態だったため、外部のショップに修理を依頼した。またブレーキやステアリングはゴム部品系の交換で何とかなりそうだったが、車両ハーネスも泥汚れがひどく、水拭きを何度も行なったという。
シャシーはアンダーガードや燃料タンクガード、サスペンション等、錆びと泥汚れを落とすのに一苦労。ショックアブソーバーが使えない状態だったため、外部のショップに修理を依頼した。またブレーキやステアリングはゴム部品系の交換で何とかなりそうだったが、車両ハーネスも泥汚れがひどく、水拭きを何度も行なったという。
シャシーはアンダーガードや燃料タンクガード、サスペンション等、錆びと泥汚れを落とすのに一苦労。ショックアブソーバーが使えない状態だったため、外部のショップに修理を依頼した。またブレーキやステアリングはゴム部品系の交換で何とかなりそうだったが、車両ハーネスも泥汚れがひどく、水拭きを何度も行なったという。
車体については、まずは歴戦で積もり積もったフロア下の土落しから始まったが、錆落としだけで数日かかる程の状態で、シャシー側も含めて車両下回りの錆落としは今回のメインイベントとなった。7月の作業開始からニスモフェスティバルまでは5ヶ月という短期間のため、通常、土曜日のみ再生クラブは活動するが、今回はボディ・シャシーのみ9月中頃から土日作業に切り替えたという。ボディをリジッドラックで上げ、その下を保護帽、保護メガネ、防塵マスク、作業着のフル装備でグラインダーを掛け、錆と泥まみれになりながら下回りの処置を行なった。「とにかく、ひたすら地道にやりました。凹み等はそのままにしてありますが、おかげで下回りは新車の様になりました。」リアフロアの一部は加工した後があり、そこから錆びて大きな穴が空いていたがそれ以外の穴あきは無く、錆落としと錆止め塗装、アンダーコート塗布、ボディ色を塗って仕上げ。大きく錆びて穴の空いた箇所は鉄板で作り直して塞いだ。なお、歴代の再生車両の塗装は試作部や外部に委託していたが、今回のZ31はフードの穴ふさぎ、リアフェンダーの修正を含めて全てクラブ員だけで板金・塗装を実施したとのことだ。
車体については、まずは歴戦で積もり積もったフロア下の土落しから始まったが、錆落としだけで数日かかる程の状態で、シャシー側も含めて車両下回りの錆落としは今回のメインイベントとなった。7月の作業開始からニスモフェスティバルまでは5ヶ月という短期間のため、通常、土曜日のみ再生クラブは活動するが、今回はボディ・シャシーのみ9月中頃から土日作業に切り替えたという。ボディをリジッドラックで上げ、その下を保護帽、保護メガネ、防塵マスク、作業着のフル装備でグラインダーを掛け、錆と泥まみれになりながら下回りの処置を行なった。「とにかく、ひたすら地道にやりました。凹み等はそのままにしてありますが、おかげで下回りは新車の様になりました。」リアフロアの一部は加工した後があり、そこから錆びて大きな穴が空いていたがそれ以外の穴あきは無く、錆落としと錆止め塗装、アンダーコート塗布、ボディ色を塗って仕上げ。大きく錆びて穴の空いた箇所は鉄板で作り直して塞いだ。なお、歴代の再生車両の塗装は試作部や外部に委託していたが、今回のZ31はフードの穴ふさぎ、リアフェンダーの修正を含めて全てクラブ員だけで板金・塗装を実施したとのことだ。
車体については、まずは歴戦で積もり積もったフロア下の土落しから始まったが、錆落としだけで数日かかる程の状態で、シャシー側も含めて車両下回りの錆落としは今回のメインイベントとなった。7月の作業開始からニスモフェスティバルまでは5ヶ月という短期間のため、通常、土曜日のみ再生クラブは活動するが、今回はボディ・シャシーのみ9月中頃から土日作業に切り替えたという。ボディをリジッドラックで上げ、その下を保護帽、保護メガネ、防塵マスク、作業着のフル装備でグラインダーを掛け、錆と泥まみれになりながら下回りの処置を行なった。「とにかく、ひたすら地道にやりました。凹み等はそのままにしてありますが、おかげで下回りは新車の様になりました。」リアフロアの一部は加工した後があり、そこから錆びて大きな穴が空いていたがそれ以外の穴あきは無く、錆落としと錆止め塗装、アンダーコート塗布、ボディ色を塗って仕上げ。大きく錆びて穴の空いた箇所は鉄板で作り直して塞いだ。なお、歴代の再生車両の塗装は試作部や外部に委託していたが、今回のZ31はフードの穴ふさぎ、リアフェンダーの修正を含めて全てクラブ員だけで板金・塗装を実施したとのことだ。